「……静かに。
なにかがこっちを見てるでしょ」
高田さんが提案するのは、人が野生動物と同じように五感を研ぎ澄まして森の中に立ち、森の獣と同じ視線で風景を味わう散策。つまり「あなたの中で眠っていた野生を呼び覚まし、人が野生化するネイチャーウォッチング」なのです。
新雪に覆われた森の中で足を止めて、高田さんがささやきます。「静かに。目だけであたりを見回してください」。
そういわれて目だけを動かすと、すぐ近くの草の影に一対の目が。キタキツネです。「いた…」と、小さく呟いたとたんに、その声に反応してキタキツネは逃げてしまいました。
鹿笛を使ってさまざまな雌の鳴き声を真似て、
雄の鹿を呼び寄せます。
もし声を出さなかったら、もっともっと長く見つめ合っていられたかもしれません。森の獣を驚かせないように、静かに訪問して、じーっと見るのが“高田流ネイチャーウォッチング”です。
鹿笛で雄ジカを呼び寄せる。
「美人の雌ジカがいるんだって?」
高田さんは数種類の“鹿笛”を使って、巧みに雌ジカの鳴き声を真似ます。その笛を聞くと、自分のハーレムを守るため(あるいは、美人のシカがいるかもしれないという誘惑に耐えきれなくて?)エゾシカが森から姿を現します。ハーレムを守ろうとして姿を現すときは、首のまわりの毛を大きく逆立てて、とても雄々しい姿でやって来たり、雌ジカを求めて現れたときは、自分のおしっこを自分のお腹にかけて男らしさをアピールし、相手に匂を印象づけようとすることもあるそうです。
人が自然と一体化して阿寒のダイナミックな冬を味わう。キタキツネ、エゾリス、シカなどと遭遇し、散策を終えて森から出てくる頃、きっとあなたの中で眠っていた野生が目を覚ましていることでしょう。ここでしか味わえない、五感で感じるネイチャーウォッチングをぜひ体感してください。あなたの中で、きっと何かが変わります。
ガイド&ナビゲーター
レイクスパ たかだ
高田 茂さん
阿寒の森を獣と同じように知っているアウトドアのナビゲーター。朝日にきらめいて最高に美しい「幻のクリスマスツリー」の霧氷鑑賞ポイントほか、さまざまなガイドをしてくれる
5、6メートルの至近距離でシカと見つめ合う。
シカも人間もドキドキ。
お問い合せ・ご相談は
あかん遊久の里 鶴雅内
アウトドアカウンターまで