冬の間、阿寒湖の湖面を厚く覆っていた氷が薄くなってくると、遊覧船での氷割りが始まります。もともとは、遊覧船の運航を早めるための作業だったのですが、5年ほど前から「砕氷体験」と銘打って遊覧船へ乗客を乗せての運行を始めました。オホーツクのオーロラ号などの流氷観光は有名なようですが、湖での砕氷体験となるとそうあるものではありません。毎年、氷の状況をみての運行で、その期間も1週間ほどと短いながらも、大変好評いただいています。
 特別な装置があるわけでもない遊
覧船で、どのように氷割りをするかと言いますと、船の鼻先を氷の上に乗せて、船の重みを氷全体にかけることによって、氷を割るというふうでしょうか。そうしますと当然、氷の厚みが問題となってきます。氷は薄い方が割れやすいのですが、堅い氷であればあるほど、パリン!と割れやすいものです。

例えば、昨年は雪が多い冬でしたので、氷の間に雪がサンドされており、それがクッションの役割を果たしてしまうので、非常に割れずらい氷でした。ところが今年は、割れやすいのではないかと思っています。他の要因もありますが、氷を割って細かくすると、風に吹かれて湖面を移動しやすくなり、溶けるのが進むのです。

■運行/4月21日〜1週間ほど
■第1便/8:30
■第2便/11:00
 (各・所要時間15分ほど)
■料金/大人500円・子供300円

 阿寒町に住む高校生から70代までの女性が集まって活動している「まりも倶楽部」。観光業、農業など様々な業種に関わる女性たちが女性の視点に立って「あったらいいな」をカタチにし、阿寒の良いところを訪れる人々に紹介してきました。
 中でも、阿寒湖温泉の商店街の店頭で無料配布されている手作りマップはお役立ちマップ。色上質紙にプリントされた味のあるイラストと手書きの文字が歓迎の気持ちを伝えるのにひと役買っています。今年に入ってから、通算第10号になる「氷上フェスティバル楽しみ方マップ」が完成しました。

阿寒湖は、雄阿寒岳の噴火によってできた淡水湖です。元々は海とも繋がっていたため、鮮やかな紅い身が特徴のベニザケが湖に閉じ込められ、陸封型の魚であるヒメマスになりました。支笏湖のヒメマスも有名ですが、もともとは阿寒湖原産の魚です。さらに湖を囲む環境が国立公園として保護されているため、エサとなる水生生物が豊富でニジマス、アメマス、イトウ、ウグイ、コイ、フナ、ワカサギ、ザリガニなどのたくさんの種類の魚が生息。シーズンになると、たくさんの釣人が訪れるフイッシングの聖地でもあります。
冬は阿寒湖の湖底で眠るマリモは、まだその生態が解明されていません。1952年に国の特別天然記念物に指定されて以来、保護・研究が進められ、近年ではDNAの解析も行っています。 夏の間はチュウルイ島のまりも展示センター内の水槽で公開されているマリモですが、冬の間は観光遊覧船の運航が休止になることと、飼育に使用している水槽の水が凍結してしまうため、冬が訪れる前に湖に戻されます。こうしてひと冬を阿寒湖の湖底でゆっくりと過ごしたマリモは、観光遊覧船の運航が開始される直前に、目印につけたブイを頼りに引き上げられ、再び展示センターの水槽に戻されるのです。

2003年の春、常呂町の生産者の方々と集まりを持つことから始まったスローフードへの取り組みも、今年で3年目を迎えようとしています。取り組みの当初は「地元の食材をできるだけ食卓に乗せよう」という思いからスタートしたのですが、実際に調理の現場にいると、そう簡単にはいかないものでした。
  例えば旬の問題。北海道は冬が長いので、農作物の穫れる期間が限られてしまうのです。さらにお客様にお料理として提供する際には、安定した品質のものが必要になります。夏の間は積極的に取り入れることができても、オフシーズンになってしまうと困ったことになります。けれども、こうした点を考慮しても、恵まれた環境の中で生産される常呂町の農作物は素晴らしい鮮度の素材として充分の魅力があります。
 このジレンマに悩んだ時に、立ち返ろうと思ったのがスローフードの原点です。「地元の食材をできる限り食卓に乗せること」は、勿論スローフードの精神の表れなのですが、スタイルにとらわれず、もう一度スローフードの精神を考え直してみたのです。スローフード=地元の食材を食べる、ということではなく、食事をゆったりと愉しむ精神ではなかったかと。そう気が付くと、気持ちがラクになりました。食材の産地にばかりこだわるのではなく、いかに美味しいものを美味しくいただく時間を創るかという発想に立ったのです。結果、常呂町に限定してしまうのではなく、北海道という広い地域に目を向けて食材を選ぶようになりました。イストワールでは、何皿かのお料理をコースとしてお出ししているのですが、必ずひと皿にひとつは北海道の素材を使うようにしています。それが私のこだわりかな。 
今回、ご紹介するお料理は「生ガキとオマール海老のリゾット」です。地域柄どうしても海のものをメインとして使うことが多いのですが、野菜が引き立て役として重要な役割を果たし、美味しいお料理が出来上がります。このメニューは、美味しいサロマのカキのジュースでご飯を炊いていおり、トッピングに比布ネギを使っています。ここで仕事をして一年以上が経過し、予想を超える味わいが感じられる食材の旬など一年間を通じた食材の変化を経験することができました。今年はこの経験を元に、ゆっくりと味わっていただける料理づくりを心がけたいと思っています。お客様にも「美味しいものを食べたい!」という気持ちでいらして頂きたいですね。

毎年4月29日から10月の体育の日まで、サロマの原生花園の中を馬車で案内しています。以前は夏は馬車、冬は馬ソリで流氷案内案内していたんですけどね。冬の間は、ほとんどお休みです。時々地元の幼稚園の園児が馬ソリに乗りに来たりしますけど。そろそろシーズンが近づいて来たので、2頭の馬たち(早実・雄8歳・宝流星・雄6歳)の準備運動を始めています。人を乗せた馬車を引くには体力が必要ですから、毎日タイヤを引いて2キロメートルくらい歩かせていますよ。
 2頭とも、外に出るのを楽しみにして待っています。毎日交代での馬車引きですが、お客様に喜んでいただいているのがきっと分かるのでしょうね。
昨年10月より阿寒の森ホテル花ゆう香のロビーを華やかに盛り上げる音楽の演奏者が変わったことにお気づきですか?楽器もそれまでのピアノとチェロからピアノとバイオリンの組み合わせになり、演奏者も男女ふたり組に。毎晩、息のあった演奏を披露しているジャブロンスキー(ピアノ)とバースカ(バイオリン)のふたりは、はるばるポーランドからやって来て、今年6月まで花ゆう香のロビーで演奏予定です。演奏時間は、チェックインされたお客様がゆったりと過ごされる午後4時30分〜午後5時20分までの50分間と、食事を終えたひとときの午後8時40分〜午後9時までの20分間。誰もが耳にしたことのあるメロディーを軽快に華やかに演奏しています。
温泉地のお土産物といえば、おまんじゅう。おまんじゅうなんてどこも同じ…と思っていませんか?3月9日に鶴雅グループの各売店で売り出したこの商品は、良質な伏流水が流れ、酒造りがさかんな小樽の職人の手によって作られました。ミネラルたっぷりの伏流水のおかげで、皮も餡もしっとりとした味わいに仕上がった自信作です。
季節に合わせて毎月メニューを変更している創作膳ですが、4月からはいよいよ山菜が食材として使われます。
秋は食材そのものが美味しい季節なので、調理にも熱が入るのですが、食材が乏しい長い冬を終えた春は、料理人として楽しい季節です。雪解けが始まると同時に、たくさんの食材が出回り始めるのですから。どう手を加えて召し上がっていただくか、考えるだけでワクワクします。今回の筍は、前日に掘り上げたものを直送していただき、新鮮な味わいを生かしたメニューに仕上げました。皆様に春を味わっていただきたいですね。
7階建ての鄙の座の客室25室は特別室とA〜Dの4つのタイプ別に分かれており、それぞれ異なるコンセプトで作られています。このA〜Dというタイプは、大きく分けた分類であって、それぞれは、ベッドルームがあったり、囲炉裏端があったりと、リピーターとして訪れるお客様を飽きさせない独自の造りとなっています。
 なかでも、5階はプランナーの思い入れがひと際こもったデザイナーズルーム。今回は、完全バリアフリー対応の506号室「爽藾」を御案内致しましょう。お部屋は、和室・リビング・露天風呂とベッドルームとなっています。柔らかな色調の所々に黒や濃い茶のようなアクセントとなる個性的でありながらも、落ち着いた雰囲気を演出しています。 露天風呂の手前にマッサージチェアやオーディオ設備を配置したリビングルーム。ム。その手前が和室で、ベッドルームは独立した造りになっています。
 鄙の座の客室は全館、廊下とお部屋、和室とリビングなどの境目をなくし、フラットな床面にしてありますので、バリアフリーの精神である“ひとに優しい”を基本とした宿になっています。
それに加えて、完全バリアフリーを取り入れた506号室「爽藾」では、リビングから露天風呂へと続く部分に緩やかなスロープを採用したり、トイレや浴室に手すりをつけてあります。また、洗面台の高さも、車椅子の方にも安心して使用できる高さに設置。それでいながら、一般のお客様に違和感を感じさせません。
身体が不自由な方も、そうでない方にもやすらぎは平等にあるはずです。鄙の座はもともと、バリアフリーの精神を取り入れているため、こうした設備を取り入れても、なんら違和感がないお部屋なのです。
ロビーから阿寒湖へ向かって右手に売店「遊座房」。その奥は離れへと続いています。この離れが足湯「和気の湯」。浴衣の裾をめくって、両足をお湯の中に浸すと、柔らかな温もりが足を包みます。
 この温泉は、ナトリウム単純水素塩・塩化物泉。疲労回復や神経痛、筋肉リュウマチ、慢性関節炎などに効能を発揮すると言われており、日頃の疲れをゆっくりと癒すのに最適ではないでしょうか。
 時間の経過と共に、移りゆく阿寒湖畔の景色を眺めながら、自然な時の流れに身をまかせ、のんびりと語り合ってみてください。記憶の片隅に残っていた想い出話がふと蘇り、特別な想い出ができるかも知れません。
 昨年末にオープンして以来、まだ日にちが浅いため、充分なサービスができているのか正直、不安な面もあります。けれども、訪れてくださったお客様から「半年後を愉しみにしています」といった心温まる励ましの言葉を頂き、嬉しい限りです。皆様の言葉を取り入れ、お出迎えからお見送りまで、節目ごとにひとつひとつを見直して、鄙の座らしく鄙の座ならではのスタイルを作り上げてゆけたら…と思っております。  ここでの仕事は、お客様がいらっしゃってチェックインするまでの間にお出しするウエルカムフードと会席料理のデザートを作ることです。ウエルカムフードはいかにしてお客様の旅の労をねぎらい、歓迎の気持ちをお伝えするかを考えてメニュー作りをしていますし、会席料理のデザートは、さり気なく季節感を取り入れながら、お料理に合わせた仕上がりにたるよう心がけています。お客様をいい意味で裏切りたいですね。  調理担当としてここに来て驚いたのは、食材の単価が高いこと。本当に良いものを惜しげもなく使っているんですよ。料理人としては、最高の食材を使って調理できるなんて幸せです。でもその分、食材の良さだけでなく、それに負けない調理をしたいと思っています。ここにいらっしゃるお客様の期待を裏切らないものを出していかなくては。ひとつひとつのお料理をゆっくりと味わって、愉しんでもらいたいですね。  鶴雅グループは、夢にまでみていた憧れのホテルでしたので、ここで働けることになって、本当に幸せです。器(建物)に負けないサービスをと思い、お客様から何か言われてからではなく、その前に察してサービスをできるよう心がけています。お客様に満足していただけるには、まだまだだと思いますが…(苦笑)。いつも、お客様がお帰りになる時に「素晴らしかったです」と言ってもらえるように頑張っています。
創業者である父大西正昭と母大西茂子が阿寒湖畔で旅館の経営という志を持ってこの地に経ったのが昭和30年のことでした。同じく昭和30年に私も生まれ、株式会社阿寒グランドホテルと私自身の人生が重なる形で年月を積み重ねてまいりました。
今は亡き父大西正昭との経営上の激論も、ホテル経営の上での糧となって、大浴場の改修はをはじめ、別館の改修など数々の新築、改修工事を重ね
平成7年には創業40周年を機にホテル名を「鶴雅」に変更、平成12年には阿寒の森ホテル花ゆう香のオープン、ISO9001の認証取得、同14年サロマ湖鶴雅リゾート、同16年にはあかん鶴雅別荘鄙の座をオープンし、施設の充実と内部体制が整ってきました。今後は施設の充実と共にサービスの基本である人との関わりの充実をはかり、いつまでも愛されるホテルでありたいと願っています。今後もよろしくお願い致します。